本好きの小学生や、中学に入った子供に読ませるのにぴったりの本って?
中学生と小学生の子供3人を育てている京大卒ママが、 「モモ」や「精霊の守り人」、アガサ・クリスティー、東野圭吾、また2021年に発売されたばかりの新しい小説など、本好きの子供におすすめの小説を紹介します。
子どもの一言感想文も付いているので、ブログ記事を探している人や口コミが気になる人は参考にしてください。
他にも「本」についての記事はたくさんあるよ!(すべて感想と写真付き)
●本嫌いの子供におすすめの本
●小学校低学年向けのおすすめ本
●小学校中学年向けのおすすめ本
●小学校高学年向けのおすすめ本
●中学生や本好きの子供におすすめの本 ←今ここ
●読書感想文におすすめの本
●子供に人気のシリーズ本・漫画・伝記
●学校の朝読書におすすめの本
●子供向けの雑学本・生き方本
●東野圭吾ミステリの小中学生おすすめ本
- ミステリの金字塔×子供向けイラスト「そして誰もいなくなった」
- 少女の成長物語だけど、高学年男子も読める「夜明けをつれてくる犬」
- 大人にもファンが多くドラマ化もされた「精霊の守り人」シリーズ
- 胸が熱くなる陸上小説!親子で読みたい名作長編「一瞬の風になれ」
- 1冊で完結する陸上の青春物語ならこれ「ヨンケイ!!」
- 暴力的なシーンが多いのであまり子供には見せたくないが…「探偵の探偵」シリーズ
- 館の中でデスゲームが繰り広げられるミステリ「インシテミル」
- 「中学生あるある」が楽しめる!さらっと読める連作短編集「クラスメイツ」
- 完全に大人向け小説かと思いきや、小学生長男も笑って読んだ「永遠の出口」
- 中年おじさん3人が悪に立ち向かう!分かりやすさがいい「三匹のおっさん」
- 話の展開がまどろっこしいが、最後は面白い「伝説のエンドーくん」
- 好みが分かれるかも…宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」「今夜は眠れない」
- 親が読んでいる小説に興味を持ち…東野圭吾にハマる
- 王道の「名探偵ホームズ」シリーズは大人もなつかしい!
- 小学生の壮大な冒険で読書感想文にも書きやすい!「ニ分間の冒険」
- 豪華な作家だけど…子供には難易度高い「ミステリーランド」シリーズ
- 古典名作、小学生男子でも意外に読める「レ・ミゼラブル」
- 淡々とした文章で小学生男女の日常が描かれる「ゆかいな床井くん」
- ミステリ好きの子供に!赤川次郎の短編集「真夜中の電話」
- 教科書に出てきそう!家族の再生物語「いつか、太陽の船」
- ミステリ×スポーツ×青春の、異色の組み合わせの傑作「サクリファイス」
- この名作を小学生に読ませるのは至難の業だが…「モモ」
ミステリの金字塔×子供向けイラスト「そして誰もいなくなった」
おすすめ度 ★★★
古典ミステリ、アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を、当時小5の長男に読ませてみました。ハヤカワジュニアミステリ版は、アニメ風にキャラクターが描かれているので子供も入りやすいです。
でもやはり「ヴェラ」とか「ウォーグレイヴ判事」とか、横文字の名前がたくさん出てきて読み進めるのが大変。 昔の外国小説にありがちなまどろっこしい文章も、ちょっと子供にはつらいですが、中学生くらいになれば読むスピードも上がっているのでおすすめ。
最後にかけてはぐっと面白くなり、長男は「すごい、まさかこんな結末!」と一気読みしていました。
ラストまで読むと、あまりの展開に2回読みたくなる古典的名作。長男はこの本を気に入って、6年生になった時にもう一度最初からじっくり読み直していました。
自分で犯人を予想したけど、全然違うやつが犯人でびっくり!
こちらから買えます↓イラストがキラキラで、子供はキャラの顔を確かめながら読み進めていました。
少女の成長物語だけど、高学年男子も読める「夜明けをつれてくる犬」
次におすすめするのは、2021年発売の新しい本「夜明けをつれてくる犬」。 主人公は、人前でうまくしゃべれない美咲という小学5年生の女の子です。
一言で言えば、内気な少女が次第に成長していく物語なので、当時6年生の長男は最後まで読み進められないかと思いました。でも、長男どころか、4年生だった次男もぐいぐい読んでいて「面白かった」と言っていた一冊。
ストーリーは、愛犬のレオンの死をうまく乗り越えられず、たくさんの悩みを抱えたまま小学校五年生になってしまった美咲の目の前に、レオンにそっくりの犬・ビリーがあらわれるところから始まります。
じんわりと感動できる物語でアマゾンの口コミも多く「 お話の節目節目で誤解がほぐされて、少女の内面も変わっていきます。新たな出会いに向かう姿に目頭が熱くなりました」など、評判も高いです。
花や屋さんとの出会いとか、けっこう展開が早かったのがよかった。最後まで一気に読んだよ!
小中学生だけでなく、大人の読書にも耐えうる一冊↓女の子へのプレゼントにもおすすめ!
大人にもファンが多くドラマ化もされた「精霊の守り人」シリーズ
おすすめ度 ★★★★
卵を宿された11歳のチャグムという皇子を、用心棒のバルサが守るという、いかにもファンタジーな小説「精霊の守り人」。
固有名詞がたくさん出てきて混乱するかな、と思いましたが、基本的にバトルが多い物語なので、長男はぐいぐい読み進めていました。
子供向けに書かれた小説なので、文章自体は読みやすいのもメリット。綾瀬はるか主演でドラマ化されたことでも有名です。
一番好きなキャラは、トロガイ!占いが面白かった!
こちらから買えます↓シリーズ全巻そろえたい!
胸が熱くなる陸上小説!親子で読みたい名作長編「一瞬の風になれ」
おすすめ度 ★★★★★
子供にようやくこれを読ませられる時がきたー!と、親である私が熱くなってしまう本、それが「一瞬の風になれ」。なんと上・中・下の3巻あります。お話は一言で言うと、高校生のシンジが陸上部に入って足が速くなる話。
とにかく陸上の100mをいかに速く走るか、チームメイトとのリレーをどう強くするかという、部員たちの努力や友情が胸を打ちます。主人公のシンジがとにかく明るく素直で努力家で、でも目立ちたがり屋な性格で、好感度がかなり高く応援したくなるのもポイント。
「一瞬の風になれ」はメンバーが試合や練習を繰り返して強くなる3年間が描かれますが、私は何度も泣きました(笑)。もう何度も何度も読み返していますが、エースである連の孤独感や、キャプテンである守屋さんのセリフなど、読み返すたびに好きなシーンが増える色あせない名作。
地の文が話し口調っぽい感じで進むので、小学校高学年の子供でも読みやすいです。 1巻、2巻、と、巻が進むにつれて加速度的に面白くなります。本番のレースでは自分も手に汗握るほど!おすすめです。
先輩の守屋さんが引退するときの言葉が、じーんときた。
1巻はこれ↓文庫本サイズなので持ち運びやすい。絶対にまとめて3冊買うのがおすすめ!
1冊で完結する陸上の青春物語ならこれ「ヨンケイ!!」
おすすめ度 ★★★
上で紹介した「一瞬の風になれ」は傑作ですが「さすがに3巻もの長さを読めるか不安…」という人には、同じ題材の小説「ヨンケイ!!」がおすすめ。これは上下巻などに分かれておらず、1冊で完結します。
ストーリーは同じく高校の陸上部が舞台で、100×4リレー(四継)に挑むことになるが、メンバーの人間関係が最悪という設定。
屈折してリレーをやりたがらない1走、スランプを抱えたエースの2走、強豪校から逃げてきた転校生の3走、保守的で頭でっかちな部長の4走アンカーなど、キャラが立っているので、子供はこちらの方が読みやすいかもしれません。
でも大人の私としては、いろいろ人間関係を詰め込まずにシンプルに陸上の美しさを描いた「一瞬の風になれ」が断トツ推しです(笑)。
2021年に発売されたばかりの、新しい本↓最近の小説を読みたいという子供にもおすすめです。
暴力的なシーンが多いのであまり子供には見せたくないが…「探偵の探偵」シリーズ
おすすめ度 ★★
長男が中学2年生の時に、一気にシリーズ読破したのが「探偵の探偵」シリーズ。
「押し寄せる虚無とともに事実の片鱗が浮かび上がる」といった、ちょっとハードボイルドな文体ですが、ストーリーの展開が早いので、長男も堅苦しい文体はあまり気にならなかったようです。
ただ親としては、暴力的なシーンが多く、しょっちゅう血しぶきが飛んだり刺されたりと悲惨な描写もあるので、あまり子供には見せたくないシリーズです。
ストーリーが面白いから次から次に読んだ!1週間でシリーズ読破!
全4冊で完結、その1巻目がこれ↓北川景子で主演されたドラマも有名。
館の中でデスゲームが繰り広げられるミステリ「インシテミル」
おすすめ度 ★★★★
長男が中学2年生の時にハマったのが「インシテミル」。時給11万円というバイトにつられて集まった館の中で、12人の登場人物が次々と殺しあうデスゲームです。
作者は米澤穂信で、ポップな文体なので読みやすく、天然っぽいお嬢様キャラも出てきてわりと非現実的な物語。次々と人は死にますがあまりグロテスクなシーンはないので安心です。
ストーリー的に、途中まで読み始めるともう止まらなくなるので、長男は学校と部活の忙しい合間を縫って2日間で一気読みでした。
まさかなあ~!あのキャラの正体が、あれだったとは…!
こちらから買えます↓藤原竜也と綾瀬はるかで映画化もされた作品。
「中学生あるある」が楽しめる!さらっと読める連作短編集「クラスメイツ」
おすすめ度 ★★★
次に紹介するのは、子供の学校の朝読書の時間にもおすすめしたい『クラスメイツ』。直木賞もとった有名な女性作家、森絵都の連作短編集です。
物語は24人の中学生のエピソードが続く短編集ですが、この本に「ハラハラドキドキのストーリー」を求めてはダメです(笑)。これは「中学生あるある」を楽しむための本で、中学生一人ひとりの感情の波や人間関係に悩む様子をリアルに感じられるのが醍醐味。
大人が読むと、ああ席順を決めるときって一大事だったなあ、とか、こういうキャラってうざいよねえ、とかなつかしく読めるし、子供なら「分かる分かる」と共感しながら読めます。 一人ひとりのエピソードも短めで軽く読みやすいので、学校の朝読書にもおすすめ。小学6年生の長男も、学校に持っていって、ちょっとした空き時間に読んでいました。高学年から中学生・高校生に読みやすい小説です。
「クラスメイツ」は前期と後期の2冊があり、微妙に話がつながっていたりするので両方読むのがおすすめ↓
短編集なので朝読書にも!ほかにも朝読書用のおすすめ本はこれ↓
完全に大人向け小説かと思いきや、小学生長男も笑って読んだ「永遠の出口」
おすすめ度 ★★★
続いては、またまた森絵都の小説『永遠の出口』。
私が森絵都が好きなので、家の本棚にたくさん森絵都の本が並んでいるのですが、これは私がおすすめしたわけではなく、長男が勝手に読んでいた一冊。あらすじは、紀子という女の子の小学三年から高校三年までの九年間を描いた物語で、派手な展開はありませんが、文章の美しさがじわじわしみる内容。
個人的には「小学生の子供にはこの本の面白さは分からないと思うなあ」と内心心配していましたが、長男はところどころ笑いながら、最後まであっという間に読みきっていました。彼としては、上で紹介した「クラスメイツ」よりも、断然「永遠の出口」のほうが面白かったそうです。(でも普通は、子供が読むなら「クラスメイツ」の方がおすすめです)。
「永遠の出口」というタイトルも、それが文中で出てくる部分も魅力的!どちらかというと、読書が好きな人におすすめしたい本。
中年おじさん3人が悪に立ち向かう!分かりやすさがいい「三匹のおっさん」
おすすめ度 ★★★★
本好きの子どもや中学生におすすめする次の本は、有川浩の「三匹のおっさん」。定年を迎えたかつての悪ガキ3人組が、町のトラブルを取り締まるというストーリー。
「図書館戦争」などで有名な有川浩の文章はとにかく読みやすく、頭が疲れているときでもすらすら入ってくるので、子供にもおすすめです。
勧善懲悪の分かりやすい話で、後味もすっきりする話が多いのもポイント。
気に入ったから、すぐに続編も買ってきて読んだよ!
短編集でいくつかの短い話が入っているので、すきま時間にも読みやすい↓
話の展開がまどろっこしいが、最後は面白い「伝説のエンドーくん」
おすすめ度 ★★★
次におすすめするのが、タイトルが子供の興味を惹く「伝説のエンドーくん」。ものすごいヒーローが主人公の小説かと思いきや、噂となっている「エンドーくん」にまつわる、中学校の教師たちの視点で物語が進むので、そこはちょっと肩透かし。
当時中学1年生だった長男も「章ごとにいろんな視点に変わるから、だらだらしてちょっと読みにくい。早く展開が進んでほしい」と文句を言っていました(笑)。
ページ数も270ページくらいでボリュームも多め、挿絵もないので、読書好きの子供でないと読み進めるのはつらいかもしれません。
ただ、2日くらいかけて読み終わった長男は「最後らへんはすごく面白かった」と感想を漏らしていました。物語の中では中学生の先生の気持ちがメインなので、現役の中学生にとってはリアリティがあってある意味面白いかもしれません。
作者は、講談社児童文学新人賞(佳作)や坪田譲治文学賞を受賞した実力派↓ 文庫版もあります。
好みが分かれるかも…宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」「今夜は眠れない」
おすすめ度 ★★
子供向けの青い鳥文庫から出されている、宮部みゆきの「ステップファザー・ステップ」と「今夜は眠れない」。
「今夜は眠れない」は中学生が主人公のミステリーなので読みやすいかと思いましたが、両親の離婚を前にした子供の気分とか、相場師の男の生き方とか、ちょっと子供にはぴんとこない描写も多いかも。
宮部みゆきって、人生経験の少ない子供よりも、いろんな経験を積んだ大人の方が楽しく読める本だと私は思います。それにしても宮部みゆきの本って、名作「ブレイブ・ストーリー」にしろ、親の離婚話がやたら出てくる気がするけど、気のせい?
相場師?とか、権謀術数とか、分からない言葉がたくさん出てきた…
こちらから買えます↓装丁は子供向け。
親が読んでいる小説に興味を持ち…東野圭吾にハマる
おすすめ度 ★★★★
長男は、母親である私が読んでいる本が気になるよう。東野圭吾を貸してほしいと言われたので、最初に「仮面山荘殺人事件」を貸したら、すごく面白かったと大興奮でした。確かに東野圭吾は、文章も簡潔で読みやすく、展開も早く、そしてどんでん返しもあってスリリングなので、読書好きの子供が読むにはうってつけです。
それ以外にも、東野圭吾の中でも、比較的、子供にも刺激が少ないものを選んだら、「ある閉ざされた雪の山荘で」「天使の耳」「十字屋敷のピエロ」「魔球」「鳥人計画」を次々と読破していました。
俺が一番好きなのは「仮面山荘殺人事件」!あのどんでん返しと、衝撃の犯人がやばい!
長男が、東野圭吾にハマるきっかけとなった一冊↓
その後、東野圭吾にハマった子供たちは30冊を読破!おすすめランキングはこちら↓
王道の「名探偵ホームズ」シリーズは大人もなつかしい!
おすすめ度 ★★★
講談社の青い鳥文庫の「名探偵ホームズシリーズ」は、ホームズやワトソンのイラストを、サマーウォーズの作画をしているアニメーターが担当。子供も手にとりやすくなっています。
最初に読むなら、短編集になっていて読み切りやすい「赤毛組合」がおすすめ。
でも大人は「なつかしーい」と大興奮ですが、長男は「内容がちょっと分かりにくい…」だそうです。時代背景とかぴんとこないかもしれません。
俺は「赤毛組合」よりも、断然「ルパン対ホームズ」が面白かった!
絵がアニメっぽくてきれい!こちらから買えます↓
シリーズ本を読み始めると、一気に本好きに!おすすめシリーズをまとめた記事がこれ↓
小学生の壮大な冒険で読書感想文にも書きやすい!「ニ分間の冒険」
おすすめ度 ★★★★
小学校6年生の男の子が主人公で、学校の体育館を抜け出して大冒険するというお話の「二分間の冒険」。
文字がぎっしりと並んでいるので「これ読めるかな~?」と言っていた長男(当時小4)でしたが、もともと作者の岡田淳が好きなので、期待感もあって、一気に読み終えていました。
壮大な冒険のお話なので、読書感想文にも書きやすいおすすめの本です。
これが二分間なんて、すごい!最後のなぞなぞが難しかった~!!
作者の岡田淳は、小学校高学年向けの本をたくさん出している↓「二分間の冒険」は一番有名。
豪華な作家だけど…子供には難易度高い「ミステリーランド」シリーズ
おすすめ度 ★
講談社から出版された 「かつて子どもだったあなたと少年少女のための“ミステリーランド”」 という、児童向けのシリーズが、「ミステリーランド」です。
私が最初に長男にすすめてみたのが、乙一の「銃とチョコレート」と小野不由美の「くらのかみ」でしたが、なかなかストーリーがすんなり頭に入っていかないようで、最初の50ページくらいは私が読み聞かせをしました。(当時小2の次男はそこで脱落)。
これは失敗だったかな、と思いましたが、長男は数週間後、自分で図書館の人に「ミステリーランドの本ありますか」と聞いて、綾辻行人の「びっくり館の殺人」と、島田荘司の「透明人間の納屋」、はやみねかおるの「ぼくと未来屋の夏」を借りてきました。びっくり館の殺人は、1日で読了していました。
「銃とチョコレート」はちょっと残酷だった…。チョコの名前をたくさん覚えた!
装丁がきれい!ミステリーの洗礼を受ける一冊↓
これは安心して読める、子供向けの一冊↓
古典名作、小学生男子でも意外に読める「レ・ミゼラブル」
おすすめ度 ★★★
「ああ無情」というタイトルでも有名な小説「レ・ミゼラブル」。
最初の三リエル司教の話や、ジャン・バルジャンの更生、コゼットを救う話など、ストーリーはところどころ盛り上がりがあって読み進めやすいです。
ただ後半から、フランス革命の話も関わってきて、やや難解に。3年生の次男はそこで挫折しましたが、長男は4年生の時に読み終えました。読んだついでに、フランス革命の王制派などについても詳しくなっていました。
普通に面白かった。ジャベール警部の最後にびっくりした!
ヨーロッパの歴史の知識も増えた一冊↓
国語の読解力を身につけたいなら、ドリルもおすすめです↓
淡々とした文章で小学生男女の日常が描かれる「ゆかいな床井くん」
おすすめ度 ★★
次に紹介するのは、カテゴリは児童書ですが「ん?この本の面白さを、子供は理解できるのかな?」と疑問が残る一冊、「ゆかいな床井くん」。
ストーリーは、小学生の男女の日常です。あっさりしていて小さなエピソードが次々ある感じで、はっきりした起承転結もなくかなり淡白な印象。かと思えば、女子の生理の話とか当たり前のようにさらっと出てきたりして、リアルなところもあります。
地味なエピソードが多いので、読書好きの子供か、もしくは大人向けです。
それにタイトルは面白そうと思ったら、これ「ゆかいなユカイ君」じゃなくて「ゆかいなとこい君」だそう。でも個人的には、その床井(とこい)君がそこまで愉快じゃなかったです(笑)。タイトルだけ見て「なんかめっちゃ笑えそう!」という理由でこの本を買うと失敗します(笑)。
ちなみに作者の戸森しるこは「ぼくたちのリアル」で講談社児童文学新人賞を受賞した注目作家。まあ一言で言うと、テーマやテンポ、文章がとても現代的な作家です。
買うならこちらから↓ 小学6年生の教室が舞台なので、子供にとっては入りやすい設定。
同じ作者のデビュー作で、講談社児童文学新人賞を受賞した有名な本↓ 少年の同性愛とか、テーマも今どき。
ミステリ好きの子供に!赤川次郎の短編集「真夜中の電話」
おすすめ度 ★★★
ミステリー小説が好きな子供におすすめの短編集が、赤川次郎の『謎解き物語 真夜中の電話』。
これは「ミステリの小箱」という赤川次郎のシリーズで、「学校の物語」「泣ける物語」「こわい物語」など、テーマ別の本になっています。
「謎解き物語 真夜中の電話」はその名の通り、ラストでオチが明かされる謎解き小説。テンポがよく、4つの短編が入っていて読みやすいです。
子供でもさくさく読める文体が、赤川次郎の魅力↓
長男は、この「こわい物語」もお気に入り↓
教科書に出てきそう!家族の再生物語「いつか、太陽の船」
おすすめ度 ★★★
次に紹介するのは、小学校のおすすめ本として紹介されていた物語「いつか、太陽の船」。
ストーリーは、宮城県・気仙沼で大地震にあった海翔が、家族みんなで北海道・根室に移住。出会った人びとに支えられ、ここ根室で再出発をはたす両親と、津波の記憶に苦しむ海翔など、内容はけっこうシリアス。
教科書に出てきそうな真面目な小説のため、長男はなかなかページが進みませんでした。どちらかというと大人向けの小説かもしれません。また、夏休みの読書感想文の本としては書きやすそうな内容なのでおすすめです。
作者の村中李衣は、日本児童文学者協会新人賞、サンケイ児童出版文化賞、野間児童文芸賞など受賞歴多数↓
読書感想文におすすめの本はこのブログ記事をチェック↓
ミステリ×スポーツ×青春の、異色の組み合わせの傑作「サクリファイス」
おすすめ度 ★★★★
子供にはあまりなじみのないスポーツ競技、ロードレースを題材にした青春小説が「サクリファイス」。
白石という大学出たての男の子が、チームに入ってロードレースの大会に出るという物語で、一見、よくあるさわやか青春小説かと思いきや、途中でチームメイトが死んでしまいます。彼を殺したのは誰か、というミステリ要素があるのが異色で、スポーツドラマともうまく融合してかなりぐいぐいよめる一冊。
長男も当時小学5年生でこの本を読みましたが、犯人当てみたいな要素が少しでも入っているからか、続きが気になって読み進めていました。
ロードレースでは、坂を下るのが得意な人や、直線が得意な人とか、色んなタイプの人がいるのが分かって面白かった!
ロードレースの「アシスト」の役割や、チームとしての勝利など、いろいろと新鮮な知識も入った一冊↓
この名作を小学生に読ませるのは至難の業だが…「モモ」
おすすめ度 ★★★★
言わずと知れた名作『モモ』。人間から時間を盗む「時間どろぼう」と女の子・モモのお話です。
ただ、最近の子供はテンポや展開の早い小説に慣れているので、モモのまどろっこしい導入部分は、子供にとっては挫折しやすいところ。なので我が家は思い切って、第二部から長男に読ませました。「第二章」ではなく「第二部」です(笑)。
第一部のあらすじは、私が小学5年生の長男に簡単に説明しました。そして第二部の最初、灰色の男たちの登場シーンは、私が読み聞かせをしました。この場面がとても重要なので、ここを「面白い」と感じれば、あとは自分からすいすい読んでくれます。
長男は続きが気になって『モモ』を学校にも持っていき、3日間で読み終えました。
俺はカシオペア(亀)が好きだな~!時間を盗むって、面白い発想!
大人もファンが多い!親子でこの本について語り合えたら最高↓
本好きになると、一人で時間をつぶせて便利!
子どもたちは、学校や習い事の合間を縫ってたくさん本を読んでいます。
読書好きになると、兄弟げんかも減るし、一人でおとなしく長時間過ごせるし、国語も算数も学力がアップするし、メリットがたくさん。
本は当たりはずれもあって選ぶのが難しいですが、自分の好みの本を見つけていってほしいなと思います。
他にも「本」についての記事はたくさんあるよ!(すべて感想と写真付き)
●本嫌いの子供におすすめの本
●小学校低学年向けのおすすめ本
●小学校中学年向けのおすすめ本
●小学校高学年向けのおすすめ本
●中学生や本好きの子供におすすめの本 ←今ここ
●読書感想文におすすめの本
●子供に人気のシリーズ本・漫画・伝記
●学校の朝読書におすすめの本
●子供向けの雑学本・生き方本
●東野圭吾のおすすめ本ランキング
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