今や、日本で一番人気のミステリー作家である東野圭吾。
大人には「白夜行」「容疑者Xの献身」「新参者」などが人気ですが、小学生と中学生男子の目線で選んだ、東野圭吾のおすすめランキングを発表します。
面白いミステリー小説、ジュニア向け児童小説、推理小説を探している小学生・中学生にもおすすめです!
このブログ記事を書いている人:ホンネ母さん
京都大学卒(文系)の3児の母。夫も京都大学と京都大学大学院を卒業(理系)。
我が家の3人の子供の子育てで実際に使って役に立った、知育玩具や本・ドリルを紹介します。
東野圭吾の本は、高校生の時に「同級生」を初めて読んだのを皮切りに、現在まで東野圭吾の本を100冊以上読破。
他にも「本」についての記事はたくさんあるよ!
●本嫌いの子供におすすめの本
●小学校低学年向けのおすすめ本
●小学校中学年向けのおすすめ本
●小学校高学年向けのおすすめ本
●中学生や本好きの子供におすすめの本
●読書感想文におすすめの本
●子供に人気のシリーズ本・漫画・伝記
●学校の朝読書におすすめの本
●子供向けの雑学本・生き方本
●東野圭吾のおすすめ本ランキング ←今ここ
- 小学生・中学生に東野圭吾の本は読める?
- 小中学生に東野圭吾がおすすめの理由は?
- 子供に読ませたくない東野圭吾の本は?
- 【第20位】展開が少ないので退屈、メッセージ性も理解できなかった「手紙」
- 【第19位】登場人物の多さと序盤の設定にくじけ気味「パラドックス13」
- 【第18位】天才科学者シリーズの短編集はさすがに子供には難解「探偵ガリレオ」
- 【第17位】切ないストーリーだが、子供にとっては退屈な一冊「秘密」
- 【第16位】愛する人のための自己犠牲?中学生にはぴんとこない「容疑者Xの献身」
- 【第15位】中学生や高校生におすすめしたいスポーツミステリ「鳥人計画」
- 【第14位】事件はないけど、小さな謎や展開に引き付けられる「人魚の眠る家」
- 【第13位】小学生に「人情」が分かる?話が飛び飛びでやや読みにくい「新参者」
- 【第12位】ちょっと怖いのと切ないので読後感がつらかった「魔球」
- 【第11位】芝居か本物か分からずイマイチ緊張感がない「ある閉ざされた雪の山荘で」
- 【第10位】親子関係に共感して読める「カッコウの卵は誰のもの」
- 【第9位】ショッキングな最初の展開で一気に引き込まれる「希望の糸」
- 【第8位】古典的・オーソドックスなミステリの面白さ「十字屋敷のピエロ」
- 【第7位】運命的な二人の男の結末が気になって読み進んでしまう「宿命」
- 【第6位】親子の愛情をめぐる話に中学生男子もぐっとくる「赤い指」
- 【第5位】名探偵コナンっぽい雰囲気が子供におすすめ!「探偵倶楽部」
- 【第4位】登場人物が少なく、話の軸もシンプルで読みやすい「悪意」
- 【第3位】小学生でも読みやすい、感動的な教科書ストーリー「ナミヤ雑貨店の奇跡」
- 【第2位】最後の1ページが男子のツボ!アクションシーンも読みやすい「疾風ロンド」
- 【第1位】小学生が大興奮!スリルある展開とドンデン返し「仮面山荘殺人事件」
小学生・中学生に東野圭吾の本は読める?
1冊読み通せるのは小学校5年生・6年生くらいから
東野圭吾は、子供向けミステリーと違って大人も読む小説なので、話が難しいのでは?子供が読んでもつまらない?と気になる親もいると思います。
確かに、加賀刑事の警察組織の話もあれば、ガリレオの科学的な話、ミステリー特有の複雑な人間関係もあり、10歳くらいが読むにはちょっとハードルが高いと思います。
目安として、東野圭吾の本を1冊読み通せるのは小学校高学年から、そして東野圭吾にハマるのは中学生くらいからです。
大人にとって名作でも、子供が読むと違う感想に
この記事は、あくまで子供目線で選んだ東野圭吾のおすすめランキング。なので大人にとっての「東野圭吾といえばあの名作」という定番を一切無視しています(笑)。
小学生にとってはとにかく「話が分かりやすい」「読みやすい」というのが重要。加えて子供は、感動的な話よりも、ミステリーや推理小説のどんでん返しが好きです。それらを考慮したランキングになっています。
高校生や大人になった時にまた読み返すと、物語が違った見え方がしてけっこう衝撃を受けたりするよね…
小中学生に東野圭吾がおすすめの理由は?
私が、我が家の子供たちに東野圭吾を読ませている理由はずばり、作品数が多く、その8割くらいが「当たり」だから。
せっかく子供が小説を頑張って読んでも、その本がつまらないと本嫌いになってしまうリスクもありますよね。でも、東野圭吾の小説ってかなりの確率で面白い本が多くて、親としても安心感がすごいです。
そして東野圭吾は作品数が多いから、子供の読書が単発で終わらず、習慣化するメリットがあります。
1冊読んで面白ければ、次から次へと東野圭吾の本に手が伸びて、いつの間にか読書に夢中。我が家の息子もそういう経験をしたので、毎年のように本が出版されてシリーズものも多い東野圭吾はおすすめです。
あと、文章が簡潔で分かりやすいのもメリット!展開が早いので、子供も飽きずに読めるものが多いです。
子供に読ませたくない東野圭吾の本は?
それ以外では、1998年に出版された社会派小説「天空の蜂」。映画化もされましたが、さすがに小中学生には内容が難しく、硬派なので厳しいかなあと思います。
東野圭吾の本は、初期の頃の作品より、どちらかといえば最近の作品が子供にとっては読みやすいです。
それじゃあいよいよ、小中学生におすすめの東野圭吾ランキングを発表するよ!
【第20位】展開が少ないので退屈、メッセージ性も理解できなかった「手紙」
あらすじ
Amazonより
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。
しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。
人の絆とは何か。
いつか罪は償えるのだろうか。
犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。
「手紙」を小学生・中学生が読んだ感想は?
なんと、あの有名人気作品である「手紙」がまさかの最下位。
犯罪をおかした兄との関係性に悩む弟を描いた作品ですが、どうやら我が家の小学生・中学生男子にはその深みが理解できなかったよう。
中学2年生の長男にいたっては「だらだらと暗い話が続いて、希望も未来もない。弟の人生が全部ダメになるし、こんな話、読むんじゃなかった」とまで言っていました(汗)
この名作のメッセージ性を咀嚼するには、少し早すぎたようです。大学生か、大人になってから再度読んでほしいなと思います。
どんでん返しも、すかっとする話もないし…微妙!
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【第19位】登場人物の多さと序盤の設定にくじけ気味「パラドックス13」
あらすじ
Amazonより
13時13分13秒、街から人が消えた。
無人の東京に残されたのは境遇も年齢も異なる13人の男女。
なぜ彼らが選ばれたのか。大雨と地震に襲われる瓦礫の山と化した街。
そして生き抜こうとする人達の共通項が見えてくる。
世界が変れば善悪も変る。殺人すらも善となる。
極限状態で見えてくる人間の真理とは。
「パラドックス13」を小学生・中学生が読んだ感想は?
親の私が、こういうパニック小説のようなストーリーが好きなので、子供にもおすすめしてみました。ストーリーは、主人公が目覚めるとなぜか周囲に人がおらず、この町にはなぜか13人だけ存在している。
そこからいかに助け合ってサバイバルしていくかというお話で、ゲーム的な設定なので小学生男子がとっつきやすいと思ったのですが…。
長男は小学6年生の時に読破しましたが、あまり気に入らなかったようです。その理由は、こういう設定の方が、殺人事件よりもリアルに起こりそうで、ちょっと怖かったとのこと。
もしこんな状況になったら…と考えると、けっこう恐怖だった。想像してしまった。
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【第18位】天才科学者シリーズの短編集はさすがに子供には難解「探偵ガリレオ」
あらすじ
Amazonより
突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…
警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。
帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。
常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。
「探偵ガリレオ」を小学生・中学生が読んだ感想は?
ご存知、湯川学こと福山雅治がドラマ・映画でおなじみのガリレオシリーズ。第一作の「探偵ガリレオ」を子供にすすめてみましたが、正直、プラズマやら衝撃波やらのトリックが難しすぎたようです。
ガリレオシリーズは、短編集の方が知識が詰め込まれていてハードルが高いので、小中学生にとっては長編の方が読みやすいです。
文章で読んでいても、湯川が作る装置とかのイメージがわかない…
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【第17位】切ないストーリーだが、子供にとっては退屈な一冊「秘密」
あらすじ
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。
妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。
Amazonより
「秘密」を小学生・中学生が読んだ感想は?
はるか昔、広末涼子で映画化されたことでも話題になったのが「秘密」。娘の体に母親の意識が入り込むという、オカルトのようなファンタジーのような話です。今ではありふれた設定ですが、東野圭吾が書くと、ミステリ要素に切なさを絡ませて、ぐいぐい読ませます。
親世代が読むと、平介の切なさとやりきれなさが悲しくて、見ていられないですが、子供目線で読むと「けっこう退屈」という、ひどい感想に。
そして、親目線から見ると、文中に父親と娘(心は妻)とのベッドシーンというなかなかハードな描写があるので、子供に読ませるのにはやや躊躇します。
全体的にあまり好きじゃない。「先を早く読みたい」と思わない。
でも、最後の「秘密」はなるほど、と思った。
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【第16位】愛する人のための自己犠牲?中学生にはぴんとこない「容疑者Xの献身」
あらすじ
Amazonより
これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。
いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。
運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。
「容疑者Xの献身」を小学生・中学生が読んだ感想は?
言わずと知れた、東野圭吾のベストセラー作品「容疑者Xの献身」。直木賞受賞作で、映画も大ヒットしました。
ただ、小中学生におすすめかと言われたら、正直、子供にはこの小説の面白さが分からないと思います。
ストーリーは、数学者の石神が、自分を精神的に救ってくれた弁当屋の母娘のために、自己をとことん犠牲にするという話。ですが中学生男子は「純愛」なんて毛ほども興味も持っていないし、したがって子供たちは動機にもラストにもピンときていない様子。
また「容疑者Xの献身」は意外に展開が少ないため、子供には退屈なシーンの連続に思えてしまうのもデメリットです。
なんとなく地味だけど、物悲しい話で、俺はけっこう好きだった。でも読み進めるのに時間がかかった。
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【第15位】中学生や高校生におすすめしたいスポーツミステリ「鳥人計画」
あらすじ
Amazonより
日本ジャンプ界期待のホープが殺された。ほどなく犯人は彼のコーチであることが判明。一体、彼がどうして? 一見単純に見えた殺人事件の背後に隠された、驚くべき「計画」 とは!?
「鳥人計画」を小学生・中学生が読んだ感想は?
当時中学1年生の長男が読んだ時は「難しいけど面白い!」と好印象でした。「犯人の○○がつかまってからの展開が面白い!最後の結末も好き」とのこと。ある一人の天才が出てきますが、いかにも天才という感じのキャラクターも面白いです。
ただ、途中のページにも実験結果のグラフが載っていたり、メインストーリーにスポーツ科学の話が入ってくるので、文系の男子や女子が読むと挫折しそうです。
スキージャンプの専門的な図解が出てくるけど、ちょっと難しくて大変だった。
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【第14位】事件はないけど、小さな謎や展開に引き付けられる「人魚の眠る家」
あらすじ
Amazonより
「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。
そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。娘がプールで溺れた―。病院で彼等を待っていたのは、“おそらく脳死”という残酷な現実。一旦は受け入れた二人だったが、娘との別れの直前に翻意。医師も驚く方法で娘との生活を続けることを決意する。
狂気とも言える薫子の愛に周囲は翻弄されていく。
「人魚の眠る家」を小学生・中学生が読んだ感想は?
中学2年生の長男が「教室の学級文庫に置いてあった」と、自分で選んで読み始めたのが「人魚の眠る家」。
人がバタバタ死んでいく話ではなく、母親の愛情(賛否両論)が中心のストーリーなので、どちらかというと長男の好みには合わなかった様子。でも小さな謎が出てきたり、家族の波乱だったり、話を引き付ける文章力はさすがで、長男はページをめくる手を止めることなく最後まで一気に読んでいました。
子供にとっては不人気ですが、「人魚の眠る家」は、子供を持つ親なら思わず感情移入してしまうストーリーです。個人的にこれまでの東野圭吾とはちょっと違ったテイストなのも新鮮で、涙なしには読めませんでした。
映画化され、主演の篠原涼子の好演も話題になった作品です。
最後に何か起こりそうかな~と思ってぐいぐい読んだけど、殺人事件は起こらないからちょっと退屈だった。
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【第13位】小学生に「人情」が分かる?話が飛び飛びでやや読みにくい「新参者」
あらすじ
Amazonより
日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。
着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。
手掛かりをくれるのは江戸情緒残る街に暮らす普通の人びと。
「事件で傷ついた人がいるなら、救い出すのも私の仕事です」。大切な人を守るために生まれた謎が、犯人へと繋がっていく。
「新参者」を小学生・中学生が読んだ感想は?
蛇足ですが、我が家の次男は書名を見て「にんじん者?」と、野菜のニンジンを思い浮かべた様子。確かに、「新参者」という聞き慣れないタイトルからして、子供にはややハードルが高い一冊です(確かに「新参者」なんて言葉を使う小学生っていないよね…)。
かつ、内容紹介に書かれてあるのは「加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎」(笑)。人情といわれても、子供が分かるのか?
ただ、大人の読者にとっては、いわずと知れた加賀刑事シリーズの有名作品で、好きだからこそ子供に読ませたいと思う人も多そう。序盤は連作短編集のようなおもむきで、話が飛び飛びに進むので、やや読みづらい点もありそうです。そこをクリアできれば、いつもの東野圭吾のように意外な結末を楽しめます。
1つ1つがいい話で、けっこう好きだった。短編集で話は独立してるのに、ちゃんと事件が進んでいるのもよかった。
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【第12位】ちょっと怖いのと切ないので読後感がつらかった「魔球」
あらすじ
Amazonより
9回裏二死満塁、春の選抜高校野球大会、開陽高校のエース須田武志は、最後に揺れて落ちる“魔球”を投げた。
すべてはこの一球に込められていた…。
捕手北岡明は大会後まもなく、愛犬と共に刺殺体で発見された。野球部の部員たちは疑心暗鬼に駆られた。
高校生活最後の暗転と永遠の純情を描いた青春推理。
「魔球」を小学生・中学生が読んだ感想は?
個人的には、東野圭吾の初期作品における傑作だと思っているのが「魔球」です。この本の半ばくらいに起こる「事件」がひたすら衝撃で、そこが子供にとっては賛否両論が分かれるところかも。
切なくつらい展開なのですが、ちょっとだけグロシーンがあり、当時小学5年生の次男は「こわい…」と思ってしまったようです。
学園ものの青春要素がありつつも、現実的な理系派らしい東野圭吾のテイストが混ざっていて、大人にも隠れファンが多い名作です。
「あの事件」が悲しいしこわいから、二回目は読めない…
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【第11位】芝居か本物か分からずイマイチ緊張感がない「ある閉ざされた雪の山荘で」
あらすじ
Amazonより
1度限りの大トリック! 劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。
早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。
だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。
はたしてこれは本当に芝居なのか? 驚愕の終幕が読者を待っている!
「ある閉ざされた雪の山荘で」を小学生・中学生が読んだ感想は?
舞台っぽい設定で古典ミステリの雰囲気ただようのが「ある閉ざされた雪の山荘で」。
オーディションに受かった役者が集められた中で事件が起きますが、被害者の死体が見つからないので、リアルな出来事なのかお芝居なのかハラハラする展開です。でも子供にとっては、逆に緊張感がなくなってしまったよう。普通に面白いミステリーではありますが、この順位になりました。
リーダー的なイケメンとマドンナ的美女など、登場人物のキャラクターが子供にも分かりやすいのがメリットです。
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【第10位】親子関係に共感して読める「カッコウの卵は誰のもの」
あらすじ
Amazonより
往年のトップスキーヤー緋田宏昌は、妻の死を機に驚くべきことを知る。一人娘の風美は彼の実の娘ではなかったのだ。苦悩しつつも愛情を注いだ娘は、彼をも凌ぐスキーヤーに成長した。
そんな二人の前に才能と遺伝子の関係を研究する科学者が現れる。彼への協力を拒みつつ、娘の出生の秘密を探ろうとする緋田。そんな中、風美の大会出場を妨害する脅迫者が現れる―。
「カッコウの卵は誰のもの」を小学生・中学生が読んだ感想は?
「あまり事件が起こらないから地味」と子供に言われているのが「カッコウの卵は誰のもの」。東野圭吾お得意のゲレンデを舞台にしたミステリーですが、大人としては才能と遺伝子の話が刺さる物語です。
当時中学1年生だった長男は、「自分が育ててきた子供が、本当の子供じゃなかったらショックだろうな…」という部分に共感していました。自分にとって想像しやすい、身近に感じる描写があると、読み進めることができるようです。
途中からは、けっこう壮絶な環境だな~と思いながら読んだ。
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【第9位】ショッキングな最初の展開で一気に引き込まれる「希望の糸」
あらすじ
小さな喫茶店を営む女性が殺された。
加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上する。
一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。彼の遺言書には意外な人物の名前があった。
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彼女や彼が追い求めた希望とは何だったのか。
「希望の糸」を小学生・中学生が読んだ感想は?
次におすすめするのは、加賀刑事のシリーズの「希望の糸」。加賀刑事だけでなく、いとこの刑事、松宮もでてきて一緒に事件を捜査するお話です。
この「希望の糸」は、冒頭でショッキングな出来事があり、小学6年生の次男も「えっ…」と言いながら一気に引き込まれて読んでいました。途中で少し中だるみがあり、話が進まないところもありますが、終盤、複雑だった人間関係が徐々に集約されて「そういうことか…」と分かる瞬間は、相変わらず面白いです。
小学6年生の次男も読みましたが、「いろんなひとの過去が意外性があって、読みやすくて面白かった」と言っていました。
加賀刑事、出世したなあ~って思いながら読んだ!
「エステ」の意味が分からなかったから、ママに聞いて読んだ。
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【第8位】古典的・オーソドックスなミステリの面白さ「十字屋敷のピエロ」
あらすじ
ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。しゃべることもできない。
殺人者は安心してぼくの前で凶行を繰り返す。
もし、そのぼくが読者のあなたにだけ、目撃したことを語れるならば…
しかもドンデン返しがあって真犯人がいる。前代未聞の仕掛けで推理読者に挑戦する気鋭の乱歩賞作家の新感覚ミステリー。
Amazonより
「十字屋敷のピエロ」を小学生・中学生が読んだ感想は?
「十字屋敷のピエロ」は、不幸を呼び込むいわく付きのピエロ、人形使い、風変わりな屋敷、車イスの美少女、金持ち一族など、まるで金田一少年の事件簿のような雰囲気のあるミステリ小説。
おどろおどろしい雰囲気がありますが、中身はしっかりとした推理小説で、途中、ピエロの視点で地の文が語られるなど凝った構成もツボ。
長男は「一人で夜に読むとちょっと怖い…」と言っていましたが、でも古典的でありつつ王道のミステリを楽しむのなら、「十字屋敷のピエロ」が一番です。
こないだ久しぶりに2回目読んだけど、やっぱり相当面白い!最初、登場人物を覚えるのがちょっと大変だけどね…
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【第7位】運命的な二人の男の結末が気になって読み進んでしまう「宿命」
あらすじ
Amazonより
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。
男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。
「宿命」を小学生・中学生が読んだ感想は?
初期の頃の東野圭吾小説で、個人的には好きなミステリーが「宿命」。登場人物が多くて人間関係もぱっと把握しにくいので、子供にはちょっと難しいだろうな~と思いつつ読ませてみました。
当時中学1年生だった長男は、この本のテーマである、運命的な二人の男性が気に入ったようです。最後の一行までぎゅっと楽しめて、ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても濃い一冊です。ちなみに高校生男女による軽めのベッドシーンもあるので、小学生の子供に読ませるかは親の判断によります。
「宿命」は俺的にはかなりおすすめ!最後のページの会話も好きで、何回も見てしまう。
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【第6位】親子の愛情をめぐる話に中学生男子もぐっとくる「赤い指」
あらすじ
Amazonより
少女の遺体が住宅街で発見された。
捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。
「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。
刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?
家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。
「赤い指」を小学生・中学生が読んだ感想は?
次は、加賀刑事のシリーズで、家族ものの長編「赤い指」です。個人的には、登場人物たちにイライラすることが多くてイマイチな作品だと思っていたのですが、中学2年生の長男の評価が思いのほかよく「すげえ、よかった。東野圭吾のこういう系の話、好きだわ」との感想。
ストーリー的には、認知症・介護・いじめ・家庭問題などテーマ性がある話です。
我が家の長男次男は、頭がよくてクールな加賀刑事が好きなので、加賀刑事の父親とのプライベートなやりとりもツボだったようです。
犯罪を一生懸命隠そうとする登場人物たちの様子が、リアリティがあって手に汗にぎった!
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【第5位】名探偵コナンっぽい雰囲気が子供におすすめ!「探偵倶楽部」
あらすじ
Amazonより
「お母さん、殺されたのよ」―
学校から帰ってきた美幸は、家で母が殺害されたことを知らされる。
警察は第一発見者である父を疑うが、彼には確かなアリバイがあった。しかしその言動に不審を抱いた美幸は、VIP専用の調査機関“探偵倶楽部”に調査を依頼する。探偵の捜査の結果、明らかになった意外な真相とは?
冷静かつ迅速。
会員制調査機関“探偵倶楽部”が難事件を鮮やかに解決。
「探偵倶楽部」を小学生・中学生が読んだ感想は?
言われてみれば、ああなるほどね、という感じで5位にランクインしたのが「探偵倶楽部」。東野圭吾の中では全くメジャーではない作品ですが、確かに小学生目線で考えれば1位になってもおかしくないミステリ小説です。
まず、これまでのランキングに登場した長編小説とは違い、短編集になっているのがポイント。5つの話が入っているので子供が読みやすく、朝読書などのちょっとした時間にも便利です。VIP専用の男女2人組の探偵が事件のなぞを探っていくストーリーで、長男は「名探偵コナンみたいで面白い!」とお気に入りでした。
読み終わるのが残念だった!この探偵倶楽部、シリーズ化してほしい~!
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【第4位】登場人物が少なく、話の軸もシンプルで読みやすい「悪意」
あらすじ
Amazonより
人はなぜ人を殺すのか。
東野文学の最高峰。
人気作家が仕事場で殺された。第一発見者は、その妻と昔からの友人だった。
逮捕された犯人が決して語らない「動機」とはなんなのか。
超一級のホワイダニット。
「悪意」を小学生・中学生が読んだ感想は?
個人的にはかなり好きな作品ではありつつも、子供には読ませていなかったのが、東野圭吾の「悪意」。この作品は、テーマと関係してきますが、深みがあるけどスッキリしない終わり方です。なので、分かりやすいストーリーや動機を好む小中学生にとっては消化不良なのではないかと思っていました。
が、当時中学2年生の長男も、小学6年生の次男も、同時期に読んで「面白かった!」とのこと。ポイントは、とにかく登場人物が少なくて話がシンプルなので読みやすいということ。話があっちこっちに飛ばないので、集中力をキープしやすいです。
そして、全体の半分もいかないうちに犯人が分かってしまうので「あとはどうなるの?」という興味で、子供はぐいぐい読んでいけました。
完全にだまされた~!
○○(登場人物の名前)、めっちゃいい奴じゃん!
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【第3位】小学生でも読みやすい、感動的な教科書ストーリー「ナミヤ雑貨店の奇跡」
あらすじ
Amazonより
幼なじみの三人組、敦也・翔太・幸平は、いまは営業していない「ナミヤ雑貨店」に逃げこんだ。
そこで受けとった、見知らぬ人からの一通の手紙。それはなんと、30年以上むかしの人からのお悩み相談だった!
わけがわからないけれど、困っている人の力になりたい。
そう思って返事を書くと、相談の手紙が次々と届いて―!?いったい何が起きている!?
今夜、「ナミヤ雑貨店」で奇蹟が起きる! 感動の物語。
「ナミヤ雑貨店の奇跡」を小学生・中学生が読んだ感想は?
親子そろって東野圭吾作品が好きですが、親が好きな作品と、子供が好きな作品というのはここまで違うのね~と新鮮だったのが「ナミヤ雑貨店の奇跡」。
正直、私は「ナミヤ雑貨店の奇跡」はあまり好きではない小説です。不良少年たちが色々あって更生する、という分かりやすい感動ストーリーというか、あまりに教科書的な感じで。でも、意外にも子供たちはそういう要素はスルーして、「え、どうやって手紙やりとりしてるの?」「何で?」と、ナミヤ雑貨店の設定に食いついていました(笑)。ファンタジー要素があるので、そういうのが好きな子供にもおすすめ。子供向けのレーベル角川つばさ文庫でも出されているので、子供向けの東野圭吾といえば王道的な一冊です。
主人公の男の子三人組の、ちょっとおバカな感じも面白い。どんどん話がつながっていくのが興奮した。
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【第2位】最後の1ページが男子のツボ!アクションシーンも読みやすい「疾風ロンド」
あらすじ
Amazonより
拡散すれば大勢を死に至らしめる生物兵器「K‐55」が、研究所から盗まれた!
隠し場所を知りたければ3億円支払えと犯人から要求が。しかし、犯人が死亡して交渉が不可能になってしまう。残された手がかりは、雪山らしき場所で撮影されたテディベアだけ。
困難な状況の中、生物兵器の回収を命じられた研究員とその息子はスキー場へ向かう。彼らは次々と起こるトラブルを乗り越え、無事に「K‐55」を取り返せるのか!?
「疾風ロンド」を小学生・中学生が読んだ感想は?
第2位は「疾風ロンド」。大人向けの東野圭吾作品ではまずランク外ですが(失礼…)、意外にも子供向けとしておすすめです。
スキー場のゲレンデでの、小説映えしそうな派手な事件で、アクションもあって謎もあって、シーンも子供が頭の中で想像しやすいのがメリット。
最後まで読むと謎が解けてすっきりし、軽い感じでどんどん読めていくのでおすすめです。そして、長男も次男も、最後の1ページのオチが大好きで、何度も読んでげらげら笑っていました。
映画を見ているみたいだった!このシリーズの話、たくさん読みたい!
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【第1位】小学生が大興奮!スリルある展開とドンデン返し「仮面山荘殺人事件」
あらすじ
Amazonより
八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。
外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。
恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。
だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。
七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。
「仮面山荘殺人事件」を小学生・中学生が読んだ感想は?
おすすめランキング、第1位は、長男と次男の大のお気に入りの一冊、「仮面山荘殺人事件」。
長男は当時小学6年生のときにこれを読みましたが、「仮面山荘殺人事件」が東野圭吾を読んだ記念すべき初作品。長男は「えっ、こんな面白い話があったなんて…!」と、親の私が戸惑うくらい、感動していました(笑)。
強盗が入りこむというスリル感に、昔の事件の犯人を捜すミステリ感、そしてどんでん返しと、確かに子供にとっては映画のようにまとまった話かも。深いテーマやメッセージ性がないのも小中学生にとってはちょうどよく(笑)、東野圭吾を初めて読む子供にもおすすめのエンターテインメントです。
グロ・エロはほとんどありませんが、登場人物が「若い女性の寝込みを襲う」ことを会話でやりとりする場面(会話のみ)があります。
まさかこんな結末なんて、絶対に想像できなかった!
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子供が東野圭吾にハマると、親子で好きなシリーズの話ができて楽しいです!気に入った本があればぜひ読んでみてね♪
他にも「本」についての記事はたくさんあるよ!(すべて感想と写真付き)
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